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           メール・マガジン

      「FNサービス 問題解決おたすけマン」

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    ★第093号       ’01−06−01★

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     いっそフリーランス

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●「振り返ってみると、

 

ここでの私の人生は、ただただガマンだけ、であった」なんていう定年

退職者の述懐がありました。  宮仕えならアタリマエ、と私は思うが、

よほどの空しさを感じたようですな。

 

じゃ、これからはせいぜい充実した毎日をお送りなさいませ。  でも、

そのガマンすべきものがもう無くなるんですよ。 その方がツライかも。

 

好きなことなら、ガマンは要らない。  いや、ガマンすること自体が

楽しい。  かつてマックの爆弾マークに脅かされていた頃、トラブル

すら楽しむのが真のマック・ファンだ、と聞きました。 好きとなれば

アバタもエクボ、と言う。  その御仁、あまり仕事好きでないタイプ

だったのではあるまいか。  しかし実際、

 

好きなことだけしていて給料がもらえる仕事場は無かろう。 永年勤続

なら生涯給与は億の台、それを受け取りながら文句を言っちゃいけない。

 

カネを払ってすら必ず楽しめると限らない。 「ツマラナイ映画だった

よなあ、、」、ブツクサ言いながら出て来ることもある。  エンター

テイメント、本来面白がらせるように作ってあるものでも、ですからね。

 

しかもたいてい、観に行く前から雑誌記事や映画評、予告編やTV番組、

十分に調べていたはず。  それでなお、アテが外れることはあるもの。

 

一方、学生という遊び人生活から足を洗った時、これからは好きなこと

だけするわけには行かないぞ、石の上にも三年、とか言われて覚悟した

はず。 なら、「会社人生はガマンだけ」はむしろ予定通り。 給与の

約束も守られたのだから、愚痴をこぼすなんてのは筋違い、、 と私は

 

思うから慰めるより質問したくなります。 「そこでの人生は、たとえ

デモシカであったにせよ、<あなた自身の選択>だったんでしょ?」

 

 

それじゃツメタイと言う人もいる。  たしかに、気の毒な場合もある。

 

すべきこと、と思えることを、すべき時、としか思えない時、すべきだ

と主張したくてもさせてもらえず、代わりに、すべきと思えないことを

すぐしろと言われて、否応なく、、

 

しかも、その結果が良くない(だろうことは初めから見えているが)と

責任だけは取らされる。  そこで悪戦苦闘、幸か不幸か(?)結果が

良かったりすると、それは命じた誰かさんの手柄に、、 チキショー!

 

だいぶ前NHKTVで取り上げられたY電機。 このリストラ時代にも

クビを切らない会社、と紹介された中でのエピソード。 思いがけない

大量注文で喜んだが、納期は厳しい。 急には採用も出来ない。 やむ

なく他部署に応援を求め、首尾良く、、 で、褒められたか? ノー!

 

奮闘したその担当管理職には減点の査定。  どうして?  たまたま

その事業所、人件費削減運動中だったが、応援メンバーは作業に不慣れ

で、予算以上の工数がかかった。  その分高くついたから、減点、、

ご本人の憮然たる表情のアップ、、

 

だいたい、無理な納期で受注したのは営業さん。  応援を呼んだのは

製造担当たる彼の機転。 納期厳守で貢献した彼が罰を受け、その彼に

無理を強いた誰かが点数を稼ぐ、、  全くヤッテランナイよなあ。

 

査定者でもある上司は、その事情を百も承知。 納期を MUST にすれば

コストは WANT 、あんたの仕事はカラダを張って<上>を説得すること。

 

どうしても減点なら、そりゃあんたがかぶるべきだぜ、、 とワメかず

に済ませるのは大変なガマンでしょうな。  91号でちょっと触れた

<部下が上司を評価する制度>、Y電機さんはどうお考えか伺いたいね。

 

そんな上司が<手本>になって、部下の<無意識的学習>を<助けて>

くれるのは良くない会社、、 だろうに、クビにしない<良い会社>と

解説されるとは、ねえ。  NHKもそういう風土、なんでしょうよ。

 

*   *

 

<良い会社>ですらそんなだから、<良くない会社>はさぞひどかろう。

いくら理不尽に耐え続けても、いきなり<リストラ>される恐れがある。

 

やはり「ガマンは空しい」にならざるを得ません。 その直接的な原因

が<上>のワカランジンぶりにあるだろうことは、ほとんど無条件共通。

 

なら、<空しさ>を感じないで済ませるには?  一つの案は、<上>

を持たない人生にすること。

 

**********

 

 

 

●それはフリーランス

 

(日本的にはフリーランサー、の由)という働き方、かも知れませんな。

専門的コンテンツを武器に、自在にサービスを提供する<自由契約者>。

特定の組織に属さず、その都度の契約で働く人。

 

前号の主題<パートタイマー>が<雇用される>身の上であるのに対し、

フリーランスはあくまでも独立独歩。  昔ならジャーナリストや俳優、

限られた職業で見られたのものでしたが、今やフツーの仕事にまで。

 

要するに知的個人事業者。  知識産業の時代、パソコンがそれを可能

にしている、、 とCBSニュースが報道していたのは去年だったかな。

 

所はニューヨークは下町の一角、金網で囲んだコート。 そう若いとは

言えない男女がバスケット・ボールに熱中している風景。 訊けば何と、

<社員>チーム対<フリーランス>チームだという。

 

ナレーションにいわく、「今や働く人の半数が常雇いではなくなった」。

レイ・オフされても食わねばならぬ。 それなりの年齢には達している

し、知的な仕事から離れたくない、、 で、フリーランスの道を

 

選ばざるを得なかった、とも言えるが、会社に忠誠を尽くすことの意味

をさほど感じない風土ですからね。  キャリアを着けた人にネットが

ある、ということは即ち、鬼に金棒。  上司の理不尽に耐えるよりは、

クライアントの無理を聞く方がマシ。

 

何があっても,自分の選択だからガマンがしやすい。  同じするなら

実る苦労を、、 なんて雇われの身がほざいて、誰が耳など貸すものか。

時間やスタミナの配分、それが自由になるのは<個人事業主>だからさ、、

 

とは言ってもリスクは小さくない。  しかし、自己責任の爽やかさは、

勇敢に荒海へ漕ぎ出した者にしか分からない。  今どき、社員でいた

方がリスクが少ない、なんてこと無くなったんだから、、

 

アチラ事情が<何年か後に>コチラに及んだ、のは昔。 ボーダーレス

時代、僅かな<時間>差でコチラの事情にもなる。 それが近々流行る

はず、、 なら研究して早すぎることは無い。 たとえば、

 

 

「アメリカはテンプスタッフの国になる」というタイトル記事がタイム

誌に掲載されたのは1993年。  日本も、当時すでに、でしたね。

 

工業社会は大量生産によってスケール・メリットを追求し、得た利潤を

再投資しては拡大しつつ、永続的な発展を目指す。  それを効率的に

運営するには、ピラミッド型の中央集権的なシステムが最適、、でした。

 

その巨大化が官僚的な気風を生み、企業の全体的発展が何より優先され、

個人は埋没を強いられる。  個性を棄てなければそこにはいられない。

 

しかし堺屋太一のいわゆる知価社会では、<価値の創造>が目標となる。

それを説いた著書<知価革命>は1985年の本。  おお、先見的!

 

工業生産と異なり、設備や人員を多くは要せず、また、それらを固定的

には見ない。 ユーザーに認められる価値の高さが問題で、何人かけた

かではありません。  知的生産を安く速く、柔軟かつ創造的に、、

 

プロジェクト・チームがそれを可能とする業務形態であることはご存じ

の通り。  ハリウッド映画の制作方法がモデルだと言います。

 

プロデューサーが構想を描き、スポンサーを獲得し、監督を決め、俳優

を探し、自分のイメージに適う脚本、美術、音響、特撮などのスタッフ

を集めて制作チームを作り上げる。  映画が完成し、配給が終われば、

メンバーに利益を配当してチームは解散、、   

 

*   *

 

知識産業社会のフリーランスも同様。  ある組織のために働きながら、

ネットを駆け巡って他の(いくつもの)組織の仕事にも関わる、、

 

フリーランス古来の語義は<中世の浪人>や<野武士>。  現代的に

言い換えれば<ビジネス一匹狼>でも宜しかろう。  特に知識産業は、

 

利潤の追求は言うまでも無いが、それ以上、価値の創造・流布が大きな

目的です。  メンバー同士を結びつけるのは、お互いが共感する目標

と各自の自己実現、、 だから、むしろ組織に従属してなどいられない。

 

しかも<一人歩き>して野垂れ死にせず、他流試合で負けずに済ませる

には相当の腕前、コンテンツが必要です。 駆け出しに出来ることじゃ

ありません、、  なるほど、<フリーランス>チームがレイ・オフの

悲哀感どころかむしろ溌剌としていたのは、その自信のせいだったか?

 

*   *   *

 

しかし、二つ良いこと無い。  パートタイマーやテンポラリー社員は

<すべき仕事>があって採用されるのだから、<何をするか>を考える

必要なし。  選択の自由や面白味は少なかろうが、まあ、呑気な身分。

 

フリーランスは専門分野のプロだから、<すること>は分かっているし、

したいのはもっぱら<それ>。 問題は、それを<誰が>させてくれる

か、にある。  クライアントの獲得維持、が常に大きな課題です。

 

寄らば大樹、、 ではないにせよ、組織の恩恵を受けていることを忘れ

がちな<勤め人>さんがその測定を誤り、苦境に陥ることが少なくない。

 

「来てくれ」や「頼む」なんて声がかかるのを、ただ待ってはいけない。

営業力が必要です。  もちろん、その前にコンテンツを十二分に整え、

よく働いて実績を残しておく必要があります。  で、

 

どうします?  組織の中で働く、やや安全が保証された身である間に、

ヤツは切れる、彼はデキル、という評判を社外にまで轟かせておくには?

 

一つの提案は、あなたのプレゼンテーションを Rational Process の筋

に載せて行なうこと。  説得力を印象づけることが出来るでしょう。

 

そしてビジネス・トークで、あなたの切れ味を存分に発揮しておくこと。

と言っても、特別なことをする必要はありません。  単に Rational

Process に沿って話を進めるだけ。  ケプナーたちが<切れる人>、

<デキル管理職>から訊き集めた知恵の技法ですから、そのままでOK。

 

もちろん、フリーランスで働く際にも役立つどころか、必須のツール。 

 

ではCM、

       Rational Process は<フリーランス>への近道!

                          ■竹島元一■

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